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動悸発作は突然に襲ってきた。

ひとりごと

何をしたというわけでもないのに、突然胸がドキドキしはじめ、まるで他の人の心臓を借りてきたみたいな不快な動悸が一日に何回もおこります。脈がどんどん速くなるのがわかる。
1分間に70くらいの普通の脈拍が、いきなり2倍の脈拍になるので、死ぬかと思ってしまいます(実際には死ぬことはないそうです) ひどい時には立ちくらみがおこる嫌な感じ。

深呼吸をしたり、便秘の時のようにいきんだり、フェイスラインをマッサージしたりすると、すっとなおってしまうけど何をしても治らないときがあります。そのときはとても辛い。
不整脈と、友達にはなりたくないけど、受け入れなくてはしかたないと思っていました。

頻繁に起こりはじめる

平成21年8月頃から、不整脈が頻繁に起こり、かかりつけ医に受診しました。
しかし症状が改善しないため、紹介状と心電図を持参して、大阪船員保険病院循環器内科を受診しました。

先生は、心電図を見て、不整脈(頻脈)を生じる心臓病の一つで、生まれつきに副伝導路(余分なバイパス)が存在し、何かのきっかけで、電気信号が正常な道と余分なバイパスとをぐるぐるまわってしまい、脈拍が速くなってしまう病気なのだということを、わかりやすく説明されました。
「WPW症候群」 による 「発作性上室性頻拍」という病名です。
さっそく検査の日程を組まれました。

はじめてのマルチスライスCT検査を受ける

大きい!部屋の大半を占めている!この中に入っていくのは不安だ。
造影剤を注射された(全身がすごく熱くなり、お尻まで熱い!)。
実は検査前日に、造影剤に関する情報をインターネットで集めており、その中に副作用のことが書いてあったのが頭から離れず、怖かったです。
でもそんな不安や怖さはものの見事にふっとんでしまい、あっという間に検査が終わりました。無用な心配でした。
その後、心エコー検査と血液検査で終わり。検査結果は後日です。

64ビットマルチスライス    
  
平成21年12月28日 検査の結果、ほっておくと心臓の負担が大きいので、「アブレーション(焼灼)治療」 をしたほうが良いとの診断を受けました。余分なバイパスを焼いてしまうというものです。大阪大学医学部附属病院から来られる先生と担当の先生の二人で実施し、検査医、看護師さんなど大勢でサポートするので心配ないと説明をされ、治療を受けることにしました。

1月4日 ついに入院

ベルトコンベアーに乗せられたみたいに、入院、治療となってしまいました。
でも、先生に感謝。私一人で考えていたら、今も不快な不整脈とお付き合いをしているでしょう。
治療前の先生の説明は、漫談的要素が加わって、とてもわかりやすい!
私の場合、99.9%治療したほうがよいとのこと。 こうなったら、「まな板のコイ」 だ!
不慮の何かがおきても、先生が何とかしてくれる という思いをもって(先生を信じて)当日を迎えました。




1月5日午前9時 カテーテル室へ運ばれる

不思議に、「怖い」 という思いはありませんでした。「2時間後には笑っていられるんだ」 と思っていました。

カテーテルを入れる動脈の入り口を局所麻酔します。
「歯医者の痛み止めだからね」と言われたけど、痛かった。
カテーテルが血管の中に入ったあとは、全然痛くなく、先生の話している声も聞こえ、落ち着いていられました。
何回か、看護師さんが声をかけてくださり、不安とか、恐怖とかは不思議にありませんでした。このまま眠ってしまいそうでした。

カテーテル治療が終わった!

治療に立ち会ってくださった先生をはじめ、看護師さん、技師さんに感謝の気持ちでいっぱいです。
本当にありがとうございました!
先生にとっては、数多くの患者の一人にすぎないけれど、私にとっては、救世主に思えました。 あの不快な不整脈とお別れするということは感動です。その感動を与えていただいた先生の技術に感服いたしました。ただただ感謝しかありません。

看護師さんのお世話でほっとした

治療が終わって、集中治療室に移動しました。
「右足の付け根を絶対にまげないでください」と言われていたので、寝返りができず、腰や背中が痛かった。カテーテルの治療よりは、こっちのほうが辛いかもしれない・・・。
看護師さんにはとてもお世話になりました。お水を飲ませていただいた。寝返りを手伝っていただいた。体を拭いていただいた。自分ではできないことを手伝っていただきました。 血圧や酸素、体温など何回も診に来ていただきました。
動けないとか辛いとか痛いとかを抱えている時に触れられる優しさというものは限りなく安心を与えてくれるものです。

先生、看護師さんともに、ある意味 「自分の仕事をきっちりしている」 と思えてなりませんでした。

1月6日 朝

歩いてトイレに行ってもよいというお許しをいただきました。
前日、2時間のカテーテル治療を受けていたのに、その翌日は立って歩けるなんて!
医療の進歩はスゴイ!外科手術だと1カ月位はきっと安静にしていなくちゃならないんだろうな。
テレビなどで、「カテーテル治療を受けた人が翌日には歩いてトイレに行ってます。」などと放送されているのを見るたびに、医療技術の進歩はすごいなあ と人ごとみたいに思っていましたが、まさか私自身がそれを体験することになろうとは・・・

家族の見舞いにありがとう

カテーテル治療の翌日(1月6日)は、一般部屋に移りました。
右足の付け根が少し痛いくらいで、心臓は何事もなく動いています。
翌々日(1月7日)はもっと普通の体になっていました。
家族は、毎日お見舞いに来てくれました。 もし、ご家族の方が入院されたならば、出来る限り顔を見せにいくのも、元気になる一つです。

1月8日 退院

費用は保険適応範囲です。
せっかく治していただいたのですから、自分の体を大事にしていこうと思っています。



いただいた感想文をもとに、イラスト、画像などを添えた上、患者さまのご了解を得て、ホームページに掲載させていただきました。 お体を大切に       (大阪船員保険病院事務室)

用語解説

≪WPW症候群 による 発作性上室性頻拍≫

心臓を拍動させるための刺激電流の流れ道を刺激伝導系と呼びます。刺激伝導系は興奮刺激を一定の間隔で発生させる能力を持っています。刺激伝導系が正常に働くと、心臓は規則正しく拍動し、血液を送り出すポンプの役割を果たします。刺激伝導系に異常が生じると心臓の拍動する間隔や強さに異常が現れ、動悸、気分不良、息切れ、めまい、意識消失等の症状が現れます。
刺激伝導系以外に異常な興奮刺激の発生源ができたり、正常な伝導路以外に余分な伝導路ができたりするとことが不整脈の原因となります。


≪カテーテルアブレーション(心筋焼灼術)≫

足の付け根や腕、肩口に局所麻酔を行い、レントゲンで位置を確認しながら心臓までカテーテルを入れ、検査・治療します。カテーテルを用いて心臓内の心電図をとり、不整脈の原因を明らかにし、原因となっている部位に通電を行います。通電は30〜90秒行い、不整脈が根治されるまで繰り返します。
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