血圧とは、血管のなかを血液が流れるときの血管の壁にかかる圧力のことです。心臓が収縮して血液を動脈に送り出したときのもっとも強い圧力を”最大血圧”、心臓が拡張して血管にかかる圧力が最低のときを”最小血圧”といいます。
 全身にくまなく血液を送るためには、一定の血圧は不可欠です。この血圧が必要以上に高いのが高血圧です。常に必要以上に高い血圧が心臓や血管に負担を与えていれば、脳血管障害や心疾患、腎障害をもたらす危険性が高くなります。これらの病気は、高血圧のみによって引き起こされる場合もありますが、多くは高血圧に伴う動脈硬化の進展が原因になっています。
 高血圧症は、その原因はほとんどわかっていません。高血圧症の約80%が本態性高血圧症(原因が明解でないままに血圧が高い)です。それらは遺伝的なものが半分、そして残りの半分は精神的緊張によるストレスや肥満、運動不足、塩分のとり過ぎなどによるものと考えられています。したがって日常生活を改善すれば防止できるのです。













 1 減塩にチャレンジ  
 食塩中のナトリウムが血圧を上昇させる元凶になる物質です。ナトリウムが増えると体内の水分が増加し、循環血液量が増えます。また、ナトリウムが血圧を上げる昇圧物質に敏感に反応し、それらの分泌を盛んにします。さらにナトリウムは血管平滑筋を収縮させるので、余計に血圧は高くなります。
 減塩の工夫(目標は1日10g以下)  
 生命維持に必要な塩分はわずかに3g程度。これは調理にまったく塩分を使わなくても、自然の食品のなかに含まれている塩分です。塩分摂取は1日10g以下が目安。高血圧と診断されたら、7〜8g程度にしましょう。
 香辛料を上手に使って味をカバー  みそ汁は1日1杯、実だくさんにして
 を利用しよう  めん類のつゆは飲まない
 植物油を上手に使う  食卓から塩や醤油を追放
 調味料は醤油よりソース類を使おう  醤油はかけて食べるよりつけて食べよう
 外食はできるだけさける  漬物、干物は控える
 2 積極的な血圧降下にチャレンジ  
 脂肪や糖分を控えてカロリー制限を  
 成人以後に太りだした場合、その4分の3に高血圧がみられるという報告があります。また、高血圧の発生頻度は、やせている人の約2倍。高血圧とともに肥満がある人は、肥満を解消するだけで血圧は下がります。脂肪や糖分を控えてカロリー制限をしましょう。
 高血圧症改善に積極的に働く食品の摂取を  
 粗食は血管を弱め、ちょっとした血圧の上昇でも脳出血をおこしやすくします。血管を丈夫にし、血圧降下に働く食品を積極的に摂取し、栄養のバランスに心がけましょう。
良質のたんぱく質食品は血管を丈夫にして血圧降下に役立ちます。
緑黄色野菜に含まれるカリウム、カルシウムが血圧降下に働きます。
海草類に含まれるアルギン酸が血圧降下の効果をもちます。
食物繊維の多い食品は塩分、コレステロールを吸収します。

















 長期間にわたりストレスがかかると、自律神経のバランスが乱れたり、ホルモンやその他の昇圧物質の分泌が盛んになり、血圧の上昇につながります。高血圧症の人の60%近くは、これらの分泌量が多くなっています。これらの物質は、動脈硬化の要因にもなるので、上手にストレスを発散する対策を講じましょう。
ストレス対策
○生活のリズムを崩さないようにする
○怒る、興奮する、悲しむなどの感情を発散させるように心がける
○気分転換法を身につけ、嫌なことをできるだけ早く忘れる対策を
○タバコはやめる。どうしてもだめなら1日10本以下にする
○お酒の飲み過ぎに注意(少量のお酒はかえって効果的)
○急激な寒暖の差に気をつける
○運動不足にならないように適度な運動を
○十分な睡眠をとる
○連続的に夜更かしをしない
○ぬるめのお風呂にゆっくりと入ってリラックスする