心電図検査

不整脈や虚血性の心疾患などの有無を調べます。また、心拍数も測定されます。
心電図に異常がみられる場合には2つのパターンがあります。第1は、 冠動脈に硬化がおこっていたり、プラーク(血栓)などで狭窄をおこしていたりするために、心臓の筋肉に異常をおこしている場合です。第2は、心臓の収縮す るリズムの乱れです。心電図検査で次のような結果が出たら、十分に注意しましょう

心電図検査であらわれる結果

1.脚ブロックに異常

心臓に伝えられる刺激が脚部で一時的に乱れたり中断したりする状態です。 右脚におこることは健康な人にもありがちですが、左脚におこると高血圧、冠動脈硬化など、何らかの病気が原因になっていることがほとんどです。

2.房室ブロックに異常

心臓は右心房、右心室、左心房、左心室の4つのブロックから成り立っていますが、このなかの房室付近で興奮が一時的にせきとめられた状態で、程度によって1度から3度までの3段階に分類されています。程度の重いものは心臓疾患に起因していることが多いので、詳しい検査が必要になります。

3.期外収縮

規則的な興奮に、不規則な興奮が混ざった状態で、心電図に乱れが生じます。心臓病がないならば、あまり心配いりません。寝不足や疲労、ストレス、タバコ、コーヒーなどでもおこります。

4.不整脈

脈拍が早くなったり、遅くなったり、途切れたりします。とくに心配ないものから、何らかの病気があるものまでさまざまですが、他に病気がなければあまり心配しなくても大丈夫です。

5.洞徐脈

心拍数が1分間に50回以下に減少します。運動選手や力仕事をしていた人にみられることからスポーツ心臓とも呼ばれます。高齢者や睡眠中にもみられ、心臓に異常がなくてもおこります。

6.洞瀕脈

心拍数が1分間に100回以上に増加するもので、何かの病気からおこるものと、精神的な興奮や緊張、発熱、運動などによってもおこるものがあります。

7.心房細動

心房が不規則、無秩序に興奮する状態です。リウマチ性の疾患や高血圧性疾患、バセドウ病、心不全などが原因でおこる場合があります。

8.虚血性疾患・冠不全

冠動脈の動脈硬化が進行し、心臓に血液が送れなくなった状態で、動脈硬化の程度が軽いときには狭心症の症状をおこします。進行すると心筋梗塞をおこしやすくなります。

9.心肥大

心筋、とくに心室の筋肉が肥大します。高血圧や心臓弁膜症などによって心臓に負荷がかかると、心機能を保つために、心筋が肥大します。