船員ほけんVol.740
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14横浜リーフみなとみらい健診クリニック放射線科技師長 須方 康一年に一度、または 2 年に一度胃部バリウム検査を受診される方は多いかと思います。しかし何度受けても分かりづらい、5 分程度の検査なので良く覚えていないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで、検査精度を高めるための「コツ」をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。バリウム検査は薬の飲み方や体の動き方次第でより高い検査精度が期待できます。胃の中に食べ物などが無く、胃が適度に膨らみ、胃などの粘膜にバリウムが均一に付着する状態が理想で、この状態を保つためのポイントをご紹介します。検査時には胃の中が空であることが理想なので、検査前日の夜 9 時以降は飲食を控えてください。(午後の検査であれば朝早い時間に消化の良い軽食を少量摂ることが可能の場合あり。)胃に食べ物や水分が残っていると、粘膜の状態を正確に観察できません。また、夜 9 時以降飲食を控えても、すぐに就寝すると消化が滞ることがありますので、食後は少なくとも 1~ 2 時間は起きているようにしましょう。最初に発泡剤(粉薬)を服用します。苦手な方が多く見受けられますが、これは胃の中で炭酸ガスを発生させ、胃を膨らませる役割があります。発泡剤は舌の奥に乗せ、水と一緒に素早く飲み下してください。(バリウムで飲む場合あり。)飲み込むのをためらうと、口の中で炭酸ガスが発生し、胃が十分に膨らまなくなります。むせないように速やかに飲み下すことを心がけてください。もし口の中でシュワシュワと音がしたらそれはロスと考えてください。また、検査中にゲップをすると胃がしぼみ、検査精度が低下しますので、ゲップが出そうになったら唾を飲み込んだり、顎を引くなどして我慢してください。胃の膨らみが不十分になる原因の多くは、発泡剤の飲み方やゲップにあります。検査前日検査時きれいな胃胃に残渣あり胃部バリウム検査の受け方のコツ健 康 広 場

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