2特集 「海と人の未来のために」サルベージ船を訪ねて特集 「海と人の未来のために」サルベージ船を訪ねてサルベージ船と聞くと「座礁船・沈没船引き揚げ」などの海難救助を思い浮かべますが、橋梁架設工事、海底トンネル築造工事や風力発電などの海洋開発事業も数多く携わっています。1月上旬の大寒波襲来の風の強い日でしたが、深田サルベージ建設株式会社が運航している、国内最大級の3,700t吊起重機船「武蔵」や揚錨船が兵庫県の相生港に入港しているとのことで、サルベージ船とはいったいどんな船なのか、その活躍と魅力をお伝えするため訪ねてみました。起重機船「武蔵」・揚錨船「おやしお」「はくようS- 3000」【深田サルベージの海への思い】かけがえのない海と限りある資源エネルギーを大切に私たちはこれからも海難救助をはじめとする諸事業を通じて、豊かな未来につながる海洋環境づくりに貢献します。<会社概要>深田サルベージ建設株式会社は、1910年(明治43年)7月、広島県呉 市で深田海事工業所として創業しました。その後、1949年(昭和24年)日露戦争の戦災船舶処理を契機として発足し、太平洋戦争や高度経済成長、オイルショックなどの社会情勢に応じながら事業の内容を変化させ、常に変わらず「海」を活躍の舞台として、海難救助をはじめ海洋土木・鉄構工事業や重量品の運搬事業、海洋開発事業など多彩な方面へとその事業を拡大し「海」での存在感を顕現しています。<所有船舶>=起重機船==曳航兼海難救助船= 新潮丸、新竜丸、新世丸など8隻=地盤調査船==揚錨船==深海潜水装置= はくよう3000、はくようS-3000、Deep1など8隻 =交通船兼作業船= いぶき、かつら、ひのき、くす=デッキバージ=事業内容海難救助 国内5か所の基地により、機動力を武器に国内有数の海難救助業者として実績を重ねる鉄構工事 大型起重機船作業を中心に、橋梁架設工事や港湾荷役機械装置など鋼製構造物の新設・撤去など海洋土木 沈埋トンネルや護岸築造、ケーソンの据付け作業(埋立地や護岸を形成するための工事)海洋開発 深海探査や海底ケーブル敷設、大水深構造物の設置など未開領域に挑戦洋上風力 地盤調査から輸送・設置作業、メンテナンス、撤去作業まで洋上風力発電事業全体を見据えたサービス輸送・曳航 航空機や車両で運べない重量貨物や規格外品を輸送船(デッキバージ)で運搬武蔵、富士、駿河、金剛など9隻POSEIDON-1おやしお、あきしお、はるしお、神宝オーシャンシールⅡ、深洋、深令-6500、浦賀など7隻※自船で航行能力を持たず、デッキに直接機材や資材などを乗せる台船=深田サルベージ建設株式会社紹介=7月に深田サルベージ株式会社として法人改組、1988年(昭和63年) 7月に現在の深田サルベージ建設株式会社に商号変更しました。海 と 人 の 未 来 の た めに
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