9山形県 鼠ヶ関灯台 山形県新潟県©公益社団法人燈光会鼠ヶ関灯台古代鼠ヶ関址「山形県新潟県境標」県境記念スタンプ所 在 地:山形県鶴岡市灯火標高:21.0 メートル(海面から灯火)塔 高:14.1 メートル形 状:白色塔形コンクリート造光到達距離: 12.5 海里(約 23.0km)初 点 灯:1925 年(大正 14 年)4 月山形県鶴岡市に位置 す る 「 鼠 ヶ 関 」は、古来より「蝦夷(えみし)」の侵入を防ぐための関所が設 け ら れ て い て 、「 白 河 の 関 ( 福 島県)」、「勿来(なこそ)の関(茨城県)」と並んで「奥羽三関(奥羽三大古関)」と呼ばれて重要視されていた。発掘調査によると、平安時代中期から鎌倉時代初期までは関所としての機能があったと思われる。江戸時代に入ると現在地に念珠関と呼ばれる関所を設け人物改めや荷物改めなどが厳重に行われた。また、1689(元禄2)年6月半ば、松尾芭蕉も鼠ヶ関を通ったとして当時の足跡をその書に記している。「鼠ヶ関」は出羽の国と越後の国の国境にあったので、現在も山形県と新潟県との県境になっており、町の 真 ん 中 に 県 境 を 示 す「山形県新潟県境標」が立っている。県境を訪れた記念を刻印できる記念スタンプも準備されている。船員ほけん 2025 . 5 . 6●鼠ヶ関灯台データ山形県沿岸の南端、かつては干潮時にのみ陸続きとなっていた弁天島の先端にそびえる赤い鳥居とのコントラストが美しい白亜の灯台である。弁天島の手前にある厳島神社と灯台の足元にある赤い鳥居の金毘羅神社が設置され、鼠ヶ関の漁民の安全を見守っている。また、酒と灯台のまちとして知られ、庄内浜有数の漁業の町でもある鼠ヶ関のシンボル的存在である。弁天島の周りには15分ほどで巡れる遊歩道があり、先端まで誰でも行けるようになっていて、灯台の先から見える大迫力の大海原の絶景、日本海に沈む夕陽に感動すること間違いない。弁天島は、源義経が兄である源頼朝に追われて奥羽へ逃れる際に、舟で鼠ヶ関の弁天島に上陸したと伝えられている。現在は陸続きとなっていて、源義経や従者・武蔵坊弁慶のファンなどの観光客が多く訪れる。周辺情報鼠ヶ関(ねずがせき)灯台-義経伝説--古代鼠ヶ関址--山形県と新潟県の県境-
元のページ ../index.html#9