船員ほけんVol.742
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13参列者による献花内藤会長の式辞遺族代表による献花能楽「海霊」の奉納戦没船員の慰霊と永遠の平和を願って・・・第二次世界大戦で犠牲になった船員、戦後に海難事故などで殉職された船員を慰霊する第 52 回戦没・殉職船員追悼式が 5 月 14 日、神奈川県立観音崎公園「戦没船員の碑」の献花台前広場で執り行われた。  追悼式は、国歌斉唱に続き、参列者全員による 1 分間の黙祷が捧げられた。主催する日本殉職船員顕彰会・内藤忠顕会長は、式辞の中で「今日の海洋国家日本としての平和と繁栄は志半ばで散った戦没船員と、わが国の復興を支えた海運・水産業で不幸にしてその職に殉じられた船員の尊い犠牲の上に築かれたものであることを私たちは決して忘れてはならない」と述べ、戦没・殉職船員 63,618 人の御霊に哀悼の意をささげた。今年が終戦から 80 年の節目であることにも言及。「戦争の記憶は年を追って薄れていくが、戦争の悲惨さを次の世代へと継承していかなければならない」とし、今後も戦没・殉職船員の御霊の慰霊と顕彰、海洋国家日本の永久の平和と安全の祈念を続けていくことを誓った。続いて石破茂内閣総理大臣から追悼の辞が述べられ(代読)、戦没・殉職船員への哀悼の意が表明された。海上自衛隊横須賀音楽隊による演奏の中、「やすらかにねむれ わが友よ 波静かなれ とこしえに」と戦没・殉職船員の霊を慰めるとともに永遠の平和への思いが刻まれた碑を前にした献花台に、参列者全員がそれぞれの思いを込めて花を手向けた。最後に、碑と同じ思いが込められた能楽「海霊」が奉納され、末永い平和と海上交通の安全の誓いとともに式典は閉式した。船員ほけん 2025 .7. 8第52回 戦没・殉職船員追悼式潮風通信

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