船員ほけん743号
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15参考文献:健康づくりのための睡眠ガイド 2023船員ほけん 2025 . 9 .10良質な睡眠を得るために〇朝に十分な太陽を浴びましょう。朝日の強い光を浴びることで体内時計はリセットされ睡眠・覚醒リズムが整い、脳の覚醒度は上昇します。〇規則正しい食事を摂り、日中しっかり活動しましょう。朝食を⽋食すると、体内時計を後退させ、睡眠休養感の低下、睡眠不足を生じやすくなります。日中の身体活動量・強度が、眠りの量や質に影響します。適度な運動習慣や日中に身体をしっかり動かすことは、入眠の促進や睡眠時間を増やし、睡眠の質を高めます。〇入浴で体を温めリフレッシュしましょう。就寝前 (2 時間前が理想 ) に少しぬるめの湯船にゆっくりつかると、からだ全体が温まり血行が良くなるとともに、寝つきも睡眠の質も良くなります。また、副交感神経が優位となり、心身の緊張を緩和するリラクゼーション効果があると考えられています。〇寝る前のカフェイン飲料、スマホ操作は控えましょう。カフェインは覚醒作用があるため、寝つきの悪化や中途覚醒の増加、眠りの質を低下させる可能性があります。スマートフォンには体内時計への影響が強い短波長光(ブルーライト)が多く含まれるため、寝室にはスマートフォンやタブレット端末を持ち込まず、できるだけ暗くして就寝しましょう。〇寝酒は良質の睡眠の妨げになります。アルコールは一時的には寝つきを促進しますが、睡眠後半の眠りの質は顕著に悪化します。アルコールは体内で代謝されてアセトアルデヒドという物質になります。アセトアルデヒドは交感神経を強く刺激し、睡眠を阻害するカテコールアミン(興奮性物質)を増加させます。さらに、アルコールは閉塞性睡眠時無呼吸をはじめとした様々な睡眠障害を増悪させ、寝酒は徐々に飲酒量を増加させ、肝臓の機能低下を引き起こします。どうしても眠れない時は内科 ( 心療内科 ) へ相談しましょう。〇眠りやすい環境づくり、明るさ、室温を快適にしましょう。寝ている間は、低い照度の光でも中途覚醒時間を増加させ、睡眠の効率を下げることが報告されています。そのため、寝室の照明や外からの明かりにも配慮が必要です。遮光の機能があるカーテンを使用するなど窓からの光の侵入を遮ったり、照明強度、寝室の温度、湿度の調整も有効です。

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