2特集 令和7年度(第69回)船員労働安全衛生月間船員保険会の健康管理センターによる安全衛生活動レポート特集 令和7年度(第69回)船員労働安全衛生月間船員保険会の健康管理センターによる安全衛生活動レポート 「船員労働安全衛生月間」は、海上における船員労働安全衛生思想の普及、船舶所有者及び船員による自主的な安全衛生活動の促進等により船員災害の防止を図ることを目的として昭和32年(1957年)度から実施され、今年度で69回目を迎えた。 今年度は、“耳で確認 目で確認 指差し呼称で 更なる安全”をスローガンに、9月1日から1か月間、「安全衛生に関する訪船指導」、「船員災害防止大会」及び「各種講演会・講習会」とともに、一般財団法人船員保険会の健康管理センターにおける「無料健康相談」が実施された。 船員保険北海道健康管理センター、品川シーズンテラス健診クリニック及び船員保険福岡健康管理センターでの安全衛生活動の様子を報告したい。船員保険北海道健康管理センター9月5日(金)に北るもい漁業協同組合(北海道苫前郡)の羽幌地区に所属する漁船船員を対象とした巡回健康診断に同行し、「無料健康相談」を実施した。57名の方と面接することができ、その内5名が特定保健指導の対象となった。これまで行ってきた健康相談の経過を見ると、日本人の方は徐々に生活習慣の改善が見られてきている状況にある。一方で、57名中18名が外国籍の方で、2023年には談を行う上では言語の問題や、生活改善の理解を得られるまでには相談時間に限りがあることが課題であった。そこで今回、効率よく生活習慣改善について伝えられるよう、ベトナム語、インドネシア語、英語、日本語表記の「健康相談カード」を作成した。「食べすぎ」「お菓子・甘い飲み物を飲む」「お酒を飲む」「運動しない」「タバコを吸う」の5項目の中から、自分にあてはまるものを選び、カードの裏面にはそれぞれに対応した対策が書いてあるので読んでいただいた。外国籍の方で特に多くみられたのは喫煙であった。次年度はタバコに関するパンフレットを、多国籍向けに作成し配布する方向で検討している。 (片山保健師) 健康相談・特定保健指導の様子 (秋江保健師)10名だった頃から増加傾向にある。外国籍の方の健康相保健師手づくりの「手ばかり健康相談カード」
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