船員ほけんVol.747(2026年5・6月号)
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12脇浜温泉浴場の外観茜の露天風呂から見る橘湾が、そこが小浜温泉である。眼前には橘湾が広がる見事な景観だ。絶景を愛でる海上露天風呂「波の湯 茜(あかね)」はぜひ一度訪れたい。満潮時には海面と湯面の差が 20 センチで、海との一体感が味わえる湯である。海に近いのでたまにフナムシが登場するのはご愛敬。小さなことは気にならない豪快そのものの露天風呂である。高級感のある貸し切り風呂も併設され、ニーズに応じて楽しめる。源泉温度 105℃にちなむ日本一長い 105 メートルの足湯が設けられている。高温の小浜の湯をショー的に見せる「湯棚」は湯を階段状に流していて、モウモウと湯けむりが上がる。蒸気で卵や芋を調理する「蒸し釜」も試したいところだ。小浜には素敵な宿も多いが、私のおすすめは「脇浜温泉浴場」という共同温泉である。昭和 12 年創業、「湯小屋」と呼ぶにふさわしい木造の簡素な佇まいだ。昭和初期にタイムスリップしたような見事なレトロ感で、浴舎は当時からほとんど変わってないらしい。太平洋戦争もオイルショックも経験した建物である。ここは朝 5 時からやっていて、近隣から次々に入湯客が訪れる。朝湯とは心地よいもので、寒い時期はしっかりと身体が覚醒し、暑い時期は無駄汗が出て一日のやる気がみなぎる。無駄汗を出すにはむしろ熱めの湯が良い。夏の朝に熱めの湯に入るのはクセになる心地よさである。ただ、湯船が二つあって片方はぬるめなのでお好みで選べる。毎日入れる人は誠に幸せだ。湯から天井を見上げるとこれまた歴史を感じる。時間が止まっているかのようだ。「おたっしゃん湯」と愛称がついているが、時の流れも忘れて達者に暮らせそうだ。脱衣所も一見の価値がある。「一」「二」「三」と漢数字が書かれた木の扉の付いた棚だ。映画のセットではなく現役の温泉施設である。よく「ひなびた温泉」というが、まさに脇浜温泉は究極の「ひなび」であろう。このような温泉が末長く存続してほしいと心から願う。海の温泉である小浜の湯は「塩化物泉」で保湿系で

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