船員ほけんVol.747(2026年5・6月号)
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乳糜(にゅうび)血清正常の血清15 左が中性脂肪が基準値範囲内(86mg/dl)の血清。右が中性脂肪が基準値を大きく超えた血清(1556mg/dl)です。(基準範囲は 30 〜 149 mg/dl)右側の血清は白く濁っているのがお分かりいただけると思います。この油分が多い状態の血液が血管内を巡っているのです。理屈がわからなくても、「体に悪そうだな……」というのはお分かりいただけるかと思います。高中性脂肪血症の状態が長く続くと、血管が硬く・もろくなる「動脈硬化」が静かに進行し、そのまま数年〜数十年経つと、ある日突然、脳の血管が詰まったり(脳梗塞)心臓の血管が詰まっ 血中の中性脂肪値が「高いとなぜ悪い」のか?中性脂肪はすなわち油であり、血液中に溶け込むことはなく、小さな粒子の状態で血液中に存在します。小さな粒子が多量に血液中に存在すると、本来透明で黄色っぽいはずである血清(血液から赤血球などを取り除いた液体)は白く濁って見えます。これを「乳糜(にゅうび)血清」といいます。たり(心筋梗塞)するのが容易に想像いただけるのではないでしょうか?また、この白く濁った状態では油の粒子が光を遮ったり化学反応を邪魔したりするため、他の血液検査にも影響が出ることがあります。血液中の尿酸値が高いことから起こる痛風は、血液に溶けきれなかった尿酸が関節の中で結晶化し激しい痛みを引き起こすので、「治療しよう!」という気持ちになりやすいと思いますが、血液中の中性脂肪値は高い状態が続いても痛くもかゆくもありません。ついつい放置しがちになります。しかしこの中性脂肪は、自覚症状がないままに、体中の血管と臓器を静かに少しずつ、体の持ち主にはばれないように破壊していき、ある日突然脳梗塞や心筋梗塞という麻痺や激痛、命が危ぶまれる形になって表れるのです。今日からできる対策月並みですが、やはり「カロリーを摂りすぎない」「適度な運動を心掛ける」これにつきます。幸いなことに、中性脂肪は生活習慣を少し変えるだけで数値が下がりやすい(改善しやすい)項目でもあります。もし検査で「中性脂肪が高め」と言われた経験がある方は、少しだけ生活習慣を見直してみませんか?「自覚症状がない」のが一番怖い船員ほけん 2026 . 5 . 6

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