船員ほけんVol.749(2026年9・10月号)
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12咲花温泉(柳水園)新津温泉くない素晴らしい温泉地であり、宿のリニューアルなどが進めば一気にブレイクする可能性を秘めている。異臭系の湯めぐりを締めくくるのは、新津温泉(にいつおんせん)である。ここも石油掘削中に湧き出した源泉であり、「アブラ臭で日本一」と絶賛するファンも多い。泉質名こそ「ナトリウム−塩化物・炭酸水素塩泉」とメジャーであるが、湯は超珍湯である。強烈な石油臭(炭化水素臭)に臭素・ヨウ素臭が混ざり合い、なんとも複雑な香り、ここでしか味わえない湯の香だ。この個性を求めて全国から温泉マニアが連日訪れるが、もちろん地元の方の憩いの場でもある。筆者が訪問した際には地元の方が3名、遠来の旅行者が3名で、小さな浴槽に6人がぎゅうぎゅうになって入浴した。常連さんに眉をひそめられると思いきや、今日はえらい混んどるな」とニコニコされ、どこから来たの、ここは何回目と話が弾んだ。総じて新潟の温泉では良い人ばかりに巡り合った。地元の方々はおおらかで寛容、笑顔が絶えない。そもそも温泉で怒っている人はあまりいないものだが、新潟の人たちの温かさは多くの場面で感じられた。温泉の「癒し」とは、湯そのものはもちろんであるが、こうした人に受け入れられる感覚も大きいのだろう。帰りの上越新幹線で名湯の数々を振り返っていると、自分の肌から新津温泉の香りが立ち上り、鼻をくすぐった。まわりには少し申し訳ない気がしたが、筆者は再び幸せに包まれた。出る。その反動ではないか」というのだが、真偽のほどは定かでない。やはり個性派の珍湯こそ新潟の醍醐味だ、と次は阿賀野川を少し上って咲花温泉(さきはなおんせん)を訪れる。月岡と似てここも緑色透明の妖しく魅力的な湯だ。湯の個性は月岡をややライト&マイルドにした感じで、ヌルヌル感、硫黄香、アブラ臭、塩味の見事な合わせ技である。平野部にある月岡温泉に対して、咲花温泉は山を背にした川沿いにひっそりとたたずみ、風情や秘湯感がある。もっと人気が出てもおかし

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